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TMSは調査報告書作成のためのベストパートナー ―「お客様に愛される」、その核心をつかむ―

2019年12月25日 11:35

飲食店や小売店といったサービス業の企業に対し、新しい理論に基づくコンサルティングサービスを提供しているMS&Consulting様。事業の一環として行っている各種調査で、フリーワードの回答テキストの分析にText Mining Studio(以下、TMS)を導入し、得意先の満足度向上や分析作業時間の大幅な短縮を実現している。その詳細を、TMSによる分析のコツなども合わせ同社の前原直斗様にお聞きした。

Profile:株式会社MS&Consulting様
2008年、「長期にわたってお客様に愛され、働く人たちが自分の仕事に対する誇りと、会社へのロイヤルティを持ち続ける。そんな企業やお店を増やすご支援をしていきたい」という理念のもと設立。社名の由来となった覆面調査のミステリーショッピングリサーチ(MS)のほか、SPC経営をサポートするコンサルティング、店舗やサービス業に特化 した組織改善ツールの提供などを展開。台湾にもグループ会社を持つ。

TRI本部 TI2部 前原 直斗 様

CS、ES調査のフリーワードテキストをTMSで一括分析

御社のコンサルティングサービスの内容をお聞かせください。

当社は店舗や飲食業といったサービス業のお客様に対し、SPC(Service Profit Chain)に基づく各種のコンサルティングソリューションをご提供しています。SPCはハーバード・ビジネススクールの教授が確立した新しい概念で、業績を伸ばすには顧客満足(CS:Customer Satisfaction)の獲得が大切であり、顧客満足を提供するには従業員満足(ES: Employee Satisfaction)の獲得が不可欠という考え方です。

その中で当社では、CSやESの状況を見える化するために各種の調査活動を行っています。ユーザーによる覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ(MS)」もそのひとつです。これら調査によって得たデータをベースに、コンサルティングや企業研修、経営幹部への提言などを行っています。

TMSを導入した理由は何だったのでしょうか。

アンケート調査のテキストデータをさらに活用したいと考えました。例えばCS調査では、1人の回答者から約2,000文字程度の回答が得られますが、それが年間に20万件以上も蓄積されます。このデータはCSやESを深く理解することや、新たな気づきを得るために非常に貴重です。

しかし、あまりにも量が膨大なため、各コンサルタントが読み解くには大変な時間が必要でした。テキストマイニングのフリーツールを試しましたが、専門的な知識や技術が必要で導入は困難でした。そこでTMSをトライアルで使ってみたところ、思うような成果が簡単に得られたため導入を決めました。

TMS使用の具体例を教えていただけますか。

元気の良い挨拶を売りにしていたお店で、「挨拶」でフィルタリングして係り受け頻度解析を行ったところ「店員の挨拶の声が大きくて会話の邪魔になる」という回答が見つかりました。店頭での元気の良い挨拶は大切ですが、利用客によってはそれをネガティブに感じる方もいらっしゃるわけです。このように課題の発見や、その対策を講じる際にTMSの分析が役立ちます。

TMSの基本的な利用方法として、まず状況の全体像を把握するために頻度解析や共起でのことばネットワークを作成します。そこからアンケートの設問では拾いきれない利用客の声や、ベンチマークすべき具体的なアクションなどのエッセンスを把握するために、特徴語抽出やバブル分析、文章分類といった処理を実行する。これが当社のコメント分析の王道パターンです。テキストデータはCSやESなどの結果指標となるデータと併せて取得しており、その結果になった背景や様子を具体的に知るために、双方のデータをかけ合わせた分析を行います。

サービス業界の場合、ひとつの成功事例がそのまま別の利用客にも当てはまるとは限りません。どんな点が利用客に評価されたのか、どうすれば他の店やスタッフにも応用できるのか、事例を抽象化して施策を考える必要がありますが、そのときにTMSのテキスト分析による全体像とエッセンスの把握が有効です。

分析精度を高めるコツを教えていただけますか。

分析対象のテキストデータの内容を充分把握されている方(電話オペレーターの方や、アンケートを収集、集計されている方など)の場合は、いきなりTMSにデータを投入しても良いかもしれませんが、そうでない場合、まずはデータの特徴を観察することが大切です。そうすると、どのテーマに絞って分析するべきかが見えてきます。

先ほどの「挨拶」の結果を例にすると、どんな場面の挨拶が問題となるのか、入店時、接客時、食事中、お見送り時といったテーマを絞ってから、文章分類にかけるなどしています。その結果を見ながら、シーンによって挨拶の声の質をどのように変えるべきか、そのヒントを導き出します。

「納得力」の高いレポート提出が可能に

導入後の効果やメリットをお聞かせください。

膨大なテキストデータのすべてを理解し、お客様へのレポートとして短時間にまとめ上げることができるようになりました。これまでのようにテキストデータを長時間にわたって読み込む必要がなくなり、その時間をレポーティングなどの建設的な作業に使えるようになったため、私たちがご提供するソリューションやレポートの価値が格段に向上し、結果的にお客様の満足度向上につながっています。

またTMSによって各コンサルタントの恣意的な分析が排除され、客観的なデータが得られるようになりました。それによってお客様が受け入れやすい、いわば「納得力」のあるレポートが作成できるようになりました。実際、TMSの結果をお客様にご覧いただくと、「やっぱりそうだな」「分かっていたけれど、人から人に伝えるだけでは納得力に欠け、できていなかった」「大事なことだからすぐやろう」といった反応が返ってきます。

あらゆる物事の改善を進めるにはアクションを起こすことが大事ですので、その背中を押してくれるようなTMSの分析はとてもありがたいです。

TMSの使い勝手はいかがでしょうか。

サービス業では商品名やメニューなどで独特な単語が多いのですが、そうした特別な言い回しを自動で判別してくれるので助かっています。フリーのテキストマイニングツールではそれができず、類義語などの辞書整備を一つ一つ行う必要がありましたが、TMSであれば、それら特殊な単語が分かち書き時点で自動的に1単語となって表示されるため手間がかかりません。

私の印象として、TMSによって辞書整備の手間が8割がた解消されたように思います。

社内の評判はいかがですか。

正直、導入当初は難色もありました。TMSのアウトプットが本当にお客様の価値になるのかといった疑問が各スタッフにありましたし、また、テキストデータは徹夜をしてでも自分で責任を持って読み解いて最適な回答を導き出すという社内文化もありました。

しかし、TMSでの分析結果がお客様から喜ばれたといった事例を重ねていくうちに社内でのTMSに対する理解が深まり、いまでは社内の標準ツールとして調査担当員が全員利用しています。テキスト分析における生産性向上も目覚ましく、100件、200件といったテキストデータの分析がわずか10分、20分で済み、以前のように読み込むために徹夜をすることもなくなり、私自身も健康になりました(笑)。当社の働き方改革にもつながっているといえます。

今後の展望をお聞かせください。

CSやESの調査分析は、今後ますます大規模かつ緻密な内容が求められてくることでしょう。その対策として、機械学習の手法も積極的に導入していきたいと考えています。例えば、各種調査で行っている採点方式のアンケートで、「とても満足」と「満足」の差はどこにあるか。その理由はフリーワードのテキストデータにきっと隠れていて、機械学習の手法を使うことであぶり出せるはずです。

NTTデータ数理システムには、TMSのほかにもデータマイニングツール「Visual Mining Studio(VMS)」などがあり、これを活用することでさらに高度な分析システムを構築できると期待しています。

おわりに

今回は、簡単な操作で本格的なテキストマイニングが行えるツール「Text Mining Studio (TMStudio)」を活用していただいた事例についてご紹介しました。 テキストマイニングを活用した課題解決やText Mining Studioについて、少しでも興味をお持ちいただけたでしょうか?製品について詳しく知りたい方は、Text Mining StudioのページText Mining Studio 関連情報のページをご覧ください。

また、弊社NTTデータ数理システムでは、長年培ってきた数理科学の技術を基に、お客様のご要望に合わせた受託開発を承っております。「データはあるから何となく何かをやりたい…」というきっかけでも大丈夫です。お客様が解きたい課題を弊社技術スタッフが一緒に課題整理を行いながら、ご要望に合わせたご利用形態で課題解決をサポートします! ぜひお気軽にお問い合わせ、ご相談いただけると幸いです。