SMC株式会社 様 テキストマイニングによるFAQ作成効率化事例、電話問合せが減少

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FAQ閲覧数2倍以上をTMS活用で実現

2021年6月24日 10:00

ファクトリーオートメーションに必須の自動制御機器の開発・提供を、グローバルに展開しているSMC株式会社様。多岐にわたる製品に関して寄せられる顧客からのさまざまな問い合わせの対応のために、きめ細かな配慮のもと作成したFAQを自社サイトで公開している。その作成過程でText Mining Studio(以下、TMS)を活用、FAQの質と作成効率を両立するとともに、問い合わせ業務全体の改善を推進している。

Profile:SMC株式会社 様
1959年創業、世界トップシェアの空気圧機器をはじめとする、自動制御機器を製造・販売。国内に54、海外に532の販売拠点のほか、生産や研究開発の拠点を国内外に数多く展開。売上高5,260億円、従業員数20,853名(いずれも連結、2020年3月末現在)。

お客様相談室 河野 克己 様(中央)とデジタルツール課(左)・マーケティング課(右)の皆様

品種が多く問い合わせが多様だからこそ、FAQの質にこだわりたい

御社とご自身の業務についてご紹介いただけますか。

河野 SMC は、工場の自動化・省力化に貢献する自動制御機器の総合メーカーとして、1万2000の基本的な製品群で約70万のバリエーションを製造しています。2008年にお客様相談室を開設しましたが、専門的で多岐にわたる製品のため、お客様からのお問い合わせも多種多様です。私はもともと営業職で、2009年にお客様相談室に異動してきました。お客様からの電話応対が職務でしたが、FAQ を立ち上げから担当することになり、2012年から当社Webサイトで公開を始めました。専門性が高いからといって FAQ が分かりにくくては、お客様の問題解決につながりません。当社Webサイトへのアクセスが少ないお客様を念頭に、お客様目線を FAQ に反映させることが必要だと、私は考えています。

空気圧機器

FAQ をどのように作成していましたか。

河野 お客様相談室では、ご相談内容をオペレーターがテキスト入力し、社内で閲覧するシステムがすでにありました。私はこれを活用して次のような工程でFAQ作成を行っていました。

①閲覧システムから製品のシリーズごとに期間を区切り、テキストデータを抽出。
②テキストデータを日付順に目を通し、それぞれに分類用のキーワードを付けていく。最後に各キーワードをカウントし、順位を付ける。
③カウントした中で多いものから FAQ の原稿を作成。キーワードの各テキスト全体を俯瞰するように目を通し、語句をなるべく一般化して誰でも分かりやすく編集する。必要に応じて、理解を深めるための資料やWebページへのリンクも付加する。
④関係部署の二重チェック後に、担当部署にホームページ掲載を依頼。

TMSはどうして導入されたのですか。

河野 FAQ をひとつひとつ増やし公開数が300件を超えるようになった頃、その数を一気に1,000件まで増やすよう指示がありました。当社のような多品種の製品に関して、正しい製品知識のもとお客様のご質問を想定して分かりやすく FAQ にまとめていく作業は、やはり人間の判断が欠かせません。FAQ の質を維持しながら、作成工程を合理化するにはどうしたらいいか。あるベンダーからコールセンターシステムを含めたトータルソリューションを勧められたりしましたが、FAQ作成のために運用中のシステムを入れ替えることはできません。それよりも最も負荷がかかっていた工程(前頁②)に絞って改善すべきという結論に至りました。そのための手法やツールなどを調べていくうちに知ったのが、NTTデータ数理システムです。担当者に相談したところ、私が求めているのはテキストの傾向分析であるとのことで、それができるツールとして TMS を提案されました。初めてのツールで知識はなかったのですが、担当者からアドバイスを受けたりセミナーに出席したりして理解を深めました。

FAQ作成効率が3倍に、問い合わせ業務全体の改善も促進

TMS でFAQ作成はどのように変わりましたか。

河野 まず閲覧システムから抽出したテキストの中で、オペレーターが省略した言葉を修正するなどしてテキスト全体を整形します。その後、②の工程を TMS に任せます。以前はテキスト全体を順番に目を通していましたが、テキストを単語頻度解析にかけ、上位のキーワードと関係する Q と A のテキストを抜き出すことで、作業効率が向上しました。私の実感ではこの工程で生じる負荷が全工程の半分ほどを占めており、それが TMS により1/3〜1/5に減ったと感じています。 TMS導入以前のFAQ公開数は4年間で300件でしたが、TMS とFAQ1000件のプロジェクト化のおかげで、3年間で700件を追加しています。単純計算で約75件だった年間公開数が約230件と約3倍になり、作成ペースは飛躍的に高まりました。

お客様相談室の業務全体への効果はいかがですか。

河野 FAQ閲覧数は2万件(2013年度)から5万件(2019年度)と2倍以上伸びている一方、電話によるお問い合わせが5万件(2013年度)から4万1千件(2019年度)へと減少しました。また、電話にかかってくるお問い合わせ内容が、以前より専門的になっている印象があります。今後とも FAQ で問題解決できる QA を充実させ、専門的なお問い合わせは電話/メールや営業対応でという役割分担を目指していきたいと思います。
また、独自の指標として「削減率」を算出しています。公開した FAQ により、それと同内容の電話やメールによるお問い合わせの数がどれくらい減ったかを集計したもので、ピックアップした製品7シリーズで集計したところ、35%という数字が出ています。100本あったお問い合わせ電話が、FAQ公開により65本に減った計算です。算出方法には改良の余地があり参考数値ですが、FAQ の質を判断する数値として利用していきたいと考えています。

今後のTMS活用の展望をお聞かせください。

河野 TMS はデータ集計・分析の機能もあり、お問い合わせのデータ分析に活用しています。テキストマイニングについては、私はまだ TMS の基本的な機能しか使っていません。使い方次第では、顧客企業ごとのお問い合わせ傾向分析など有益な情報が出せるでしょう。さらにテキストデータからお客様の隠れたニーズを導き出し、それを製品開発やマーケティングで市場開拓に活用するなど、他部門でも活用できることをNTTデータ数理システムから聞いています。社内で相談しながら、活用のシーンを広げていきたいと考えています。

おわりに

今回は、簡単な操作で本格的なテキストマイニングが行えるツール「Text Mining Studio(TMStudio)」を活用された事例についてご紹介しました。定期的に製品について紹介するオンラインウェビナーを無料開催しておりますので、気になった方はぜひご参加いただけると幸いです。

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また、弊社NTTデータ数理システムでは、長年培ってきた数理科学の技術を基に、お客様のご要望に合わせた受託開発を承っております。「データはあるから何となく何かをやりたい…」というきっかけでも大丈夫です。お客様が解きたい課題を弊社技術スタッフが一緒に課題整理を行いながら、ご要望に合わせたご利用形態で課題解決をサポートします!ぜひお気軽にお問い合わせ、ご相談いただけると幸いです。

 

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