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- 数理最適化を用いたスケジューラによる生産計画の自動作成
2024年12月13日 14:00
2024年12月13日 14:00
ライオン株式会社様では、基幹システムと連携した生産スケジューラーが Nuorium Optimizer を用いて開発されました。
今回、この開発についてMSIISM Conference 2024 にてご講演いただいた内容を紹介します。
ご講演では、環境の変化に迅速かつ柔軟に対応するための生産計画の自動化と、その導入プロセスについて発表いただきました。
10 年前と比較して近年では生活用品の需要面と供給面に大きな変化が表れています。
需要面では製品の品揃え数が増加して製品の改廃頻度も短縮化し、さらには購買ルートも多様化しています。
供給面では工場1ラインあたりの品種数および供給対応の件数も増加しています。
その結果、需要面では需要変動の幅や頻度が増大し、供給面では対応余力が減少していました。
ライオン株式会社様は環境の変化が引き起こすこうした課題に迅速かつ柔軟に対応するために業務プロセスの改革を構想されていました。
具体的には需要を検知してから販売計画を立案・変更して生産計画の作成・変更を行う、この一連の業務プロセスを月次から週次で行うことを構想されていました。
この構想の実現には生産計画の作成・変更の高速化が不可欠であり、多品目・多段階・多ラインのロットスケジューリングという難解な生産計画を1日で完成させる必要がありました。
開発過程では、暗黙知化された制約条件の抽出や、担当者間の認識のずれといった課題にも取り組み、段階的な改善を繰り返しました。
結果、属人的になっていた生産計画作成の標準化と大幅な時間短縮を達成し、6ヶ月分の生産計画を1日で作成できるようになりました。
この大幅な時間短縮は副次的に18ヶ月にも及ぶ中長期的な生産計画の立案を可能とし、Sales and Operations Planning(S&OP)を意識した先行的なSCMデザインにも貢献することができました。
詳しい内容は講演資料をご覧ください。 講演では、導入を検討されてから導入に至るまでの実際の流れが詳細に説明されており、数理最適化技術を用いた生産計画作成の効率化や生産性向上について検討されている方には参考になる資料です。
また、今回開発した生産スケジューラーで扱われている数理最適化技術についてはこちらをご覧ください。
ご講演の動画は次のページからお申込みの上、ご覧いただけます。
MSIISM Conference 2024 オンデマンド配信
本事例では「生産計画の自動作成」に数理最適化を用いることで業務プロセスの効率化だけでなく S&OP を意識した先行的なSCMデザインにも貢献することができました。
こうした業務プロセスの全体の効率化のための生産計画は製造ラインをお持ちの企業の皆様が必要とされているのではないでしょうか。
もしご興味がありましたら株式会社NTTデータ数理システムにお問い合わせください。