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2022年10月14日 10:00
シミュレーション適用事例
として、シミュレーションで解決できる様々な事例を紹介しています。
NTTデータ数理システムで開発しているシミュレーションシステム S4 Simulation System 上での実装例もご紹介します。
背景
2020年新型コロナウィルスが猛威を振るっています。全国的な感染者の拡大を受け、4月には緊急事態宣言が出され、外出の自粛や全国で休校措置が取られました。また、密を避けるために、イベント会場等における人数に制限を設けるような施策も行われています。
このような施策はいったいどれほど有効なのでしょうか。
シミュレーションでは、このような施策の効果を定量的に評価・検証することができます。
大学内における感染シミュレーション
休校措置が解除され、大学に学生が戻った際に、新型コロナウィルスがどのように伝搬していくか、エージェントシミュレーションを用いて、シミュレーションしてみます。
エージェントの行動
エージェントは確率的に以下の行動を取ります。
- 研究室内を歩き回る
- 別の研究室内を歩き回る
- しばらく椅子に座る
- しばらく本棚にいる
- 2m以内に他のエージェントがいた場合は、そのエージェントにある感染率で感染する
感染状態の推移
エージェントは下記の感染ロジックに従って感染します
- 感染(incubation)してから2日後、他者へ感染させる状態(incubation2)へ
- 感染してから6日後、発症(infected)
- 50%が受信してhomeへ、それ以外はスポットの移動を続ける(軽症者)
- 感染してから20日後20%が重症で入院
- 感染してから27日後軽症者は回復
- 感染してから49日後入院患者も回復
※参考文献
新型コロナウイルス(COVID-19)における感染予防策の推定
人工知能学会論文誌 35 巻 (2020) 3 号
筑波大学 ビジネス化学研究群 倉橋 節也
シミュレーションのパラメータ
シミュレーションに関するパラメータは次のものです。
- 研究室内の人数
- 各部屋へ移動する確率
- 椅子に座っている時間
- 本棚を見ている時間
- 他者への感染率
シミュレーションの様子
※【動画内のエージェントの色】 青:「未感染者」、黄:「潜伏中」、赤:「発症」、緑:「回復者」
シミュレーションのシナリオ
研究室のレイアウトを変更、学生の行動制限(他の研究室への入室禁止等)、研究室への入室人数の制限等の施策を行った場合、感染の広がりを抑えることが出来るかをシミュレーションできます。
お客様事例
新型コロナウイルス感染症に対し、どのような対策を組み合わせると最も効果的となるか。それを社会シミュレーションという学問領域から検証
サンプルプログラム
新型コロナウィルスの感染シミュレーションのサンプルプログラムをダウンロードするにはこちら
その他サンプルプログラム一式をダウンロードするにはこちら。
おわりに
シミュレーションについて
他にもシミュレーションで解決できる課題の例をシミュレーション適用事例としてご紹介しています。
そもそもシミュレーションとは?シミュレーションってどうやるの?等の疑問をお持ちの方に向けて、具体例も交えて紹介・解説する【1から分かるシミュレーション読本】を無料公開しています。 よろしければ併せてご覧ください。
S4 Simulation System について
「S4 Simulation System」は、複雑なモデルGUI上で表現しを誰でも簡単にシミュレーションを行なえるソフトウェアです。本記事でも「S4 Simulation System」でのシミュレーション実装例をご紹介しました。
30日間の無償トライアルでシミュレーションモデルをご自身で動かしていただくことも可能です。ご興味をお持ちの方は下記のフォームからお問い合わせください。
また、「S4 Simulation System」のご紹介とハンズオンでのシミュレーション体験を行うオンラインウェビナーを毎月無料で開催しております。ご興味をお持ちの方はぜひご参加ください。
http://www.msi.co.jp NTTデータ数理システムができること