最適化楽屋話#1 数理最適化のテクニカルTips連載

  • HOME
  • 最適化楽屋話#1 数理最適化のテクニカルTips連載

最適化楽屋話#1 数理最適化のテクニカルTips連載

2019年12月11日 09:00

※当記事は2016年8月に執筆・公開されたものです。
※「Numerical Optimizer」は2022年3月28日より「Nuorium Optimizer」に名称変更しております。

Numerical Optimizer 開発責任者の田辺隆人でございます。この「最適化楽屋話」では数理最適化について Numerical Optimizer のユーザーの方にお伝えしたい少々テクニカルな tips などを記載する連載記事です。

私、外部で最適化についての連載ブログを書いていて今日更新した記事が「実行不可能性との戦い」をテーマにしています。数理最適化のとっつきにくさを醸し出している元凶で、実務家の頭痛の種である「実行不可能」というエラーにどう立ち向かうかは我々が日々直面している課題です。

実務的に大規模な例であればあるほど実行不可能の出方のパターンや解消方法は沢山、それこそ無数に現れます。こんな具合に答えが唯一ではない、というのが数理最適化の(あまり知られていない)面倒なところだというのが私の持論ですが、対応してサーチエンジンみたいなインタフェースの数理最適化アプリがあればなあと思っています。

この外部ブログでは理解しやすい小さな具体例を出す、というのをポリシーにしているのですが、次の Numerical Optimizer のバージョンV19で発表予定の新版 Excel 連携機能を使って作っています。新版連係機能はExcel シートと Numerical Optimizer のモデルの連携が圧倒的に簡素になっていてモデルのレスポンスを Excel 上で見る、という手間が減らせてじつに良い感じ。V19の発売(来年初頭を予定しています)前にもいずれセミナーのデモなどでお目にかけられることと思います。

それにしても実行不可能の原因をちゃんと説明するのは難しいものです。ちゃんとやろうとすると場合分けになるのですが、小さな例題ではいざ知らず大きな例になったら確実にやる気が起きない。自動化にはいわゆる「強い」人工知能の出現を待つしかないでしょうか。現在の数理最適化は「惜しい」解を沢山出して人間に提示したり、問題の実行不可能性についての帰納的理解を促進するという役回りになっています。

田辺 隆人 株式会社 NTTデータ数理システム 取締役
Nuorium Optimizer 開発責任者
数理科学がプログラムとして世の中に出てゆく様子を追いかけ続けています。
「数理科学の基礎知識」e-book無料ダウンロードはこちら

関連記事